京都府京都市サンプル区に鎮座する サンプル神社(重要文化財)の本殿改修工事が、5年間にわたるプロジェクトを経て、2026年4月18日に無事に完了いたしました。

プロジェクト概要

サンプル神社の本殿は、江戸時代中期(享保15年・1730年)に建立された重要文化財です。築約290年を経過し、屋根の檜皮葺の老朽化、柱・梁の腐食、土台の沈下などが進行していたため、2021年5月より弘山建設が改修工事を担当することとなりました。

本プロジェクトでは、伝統工法を厳守し、可能な限り創建当時の材料・技法を再現することを最優先課題としました。文化庁・京都府教育委員会の指導のもと、9名の文化財認定技術者が常駐し、解体修理・部材修復・伝統工法での再建を進めてまいりました。

主な工事内容

  • 本殿の解体・部材調査・記録(2021年5-12月)
  • 柱・梁の腐食部の繋ぎ加工・補修(伝統的な「金輪継ぎ」採用)
  • 檜皮葺屋根の全面葺き替え(吉野産檜皮使用、12.6万枚)
  • 基礎石の据え替え・水準調整
  • 外壁漆喰塗りの修復(伝統的な貝灰漆喰)
  • 金物装飾の保存修復(地金・金彩)
  • 建具・障子の制作(吉野産杉・楮和紙)
  • 耐震補強(伝統工法を阻害しない範囲で構造解析)

担当棟梁コメント

「290年前の宮大工が使っていた工具・技法を、現代の私たちが再現しながら手を加える。これは単なる工事ではなく、100年・200年先の世代に向けた『時を超えた技術の対話』でした。次の300年もこの本殿が残るよう、心を込めて施工しました。」
— 統括棟梁 山田 サンプル(59歳・宮大工歴38年)

使用した主な材料

柱・梁材木曽檜(樹齢200年超)約58本
屋根材吉野産檜皮 12.6万枚(重量約3.2t)
建具材奈良県吉野杉
漆喰貝灰漆喰(伝統工法)
金物京都サンプル銅錺金物店 制作
和紙福井県越前楮和紙

工事スケジュール

2021年5月解体工事開始
2021年12月解体完了・部材調査終了
2022年3月-2026年8月部材修復・新材製作・現場再建
2026年9月-2026年6月建具・装飾・仕上げ工事
2026年7月-2026年3月境内整備・外構工事
2026年4月18日竣工式・お引渡し

関係者の皆様へ

本プロジェクトを完遂できたのは、神社関係者様、京都府教育委員会、文化庁、地域の皆様のご支援と、職人一同の不断の努力の賜物です。心より御礼申し上げます。

本殿は2026年5月15日(金)の遷座祭をもって、再び神域として正式にご奉祀いたします。地域の皆様には引き続きお参りいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

本工事に関するメディア取材・資料請求は お問い合わせフォーム より承ります。文化財建造物の修復事例として、詳細資料・施工写真をお送りいたします。