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CHAPTER IV. — THE FAMILY OF WATCHMAKERS

三代続く、PROVENANCE.

1968年、初代が開いた小さな工房から始まった当家の物語。三代の時計師が刻んできた57年と、その間に蘇らせてきた1,840本のキャリバー。それが私たちの系譜である。

工房の作業台
The bench · 作業台 / Lathe & Loupe

初代OPENED THE DOOR.

東京オリンピックを過ぎた1968年。初代 サンプル は、銀座の名店で十年の修行を経て、独立し当工房を開いた。当時の街には機械式時計があふれ、月に三十本のオーバーホールを引き受けていたという。

初代の手記には、こう記されている。「時計は道具でも装飾でもない。誰かの時間を運ぶ容器である。」当家の哲学は、ここから始まった。

二代目HELD THE LINE.

1992年、クオーツ革命の波が完全に世界を覆った頃、二代目が工房を継いだ。多くの時計師が機械式から離れる中、二代目は「直せる人がいなくなれば、過去が消える」として、機械式専門にこだわり続けた。

この時代に、当家の最大の財産となる「部品ストック」が築かれた。廃業する同業者から譲り受けたNOSパーツが、地下倉庫に約3万点。後年の修復を支える資源である。

工房の工具
Tools & lathe · 五十年の道具
三代目の手元
三代目 山田 サンプル · Hands at work

三代目TAKES THE OATH.

私 山田 サンプル が三代目を継いだのは2014年。スイスの時計学校で四年学び、Patek Philippe のアフターサービス部門で六年勤めたのち、当家へ戻った。

現代の機械式時計は、当時よりも複雑で精緻だ。それでもなお、私たちが扱う1940〜1980年代のキャリバーには独自の美しさがある。それは「人が考え、人が作った」ものの温度だ。

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"私たちは、時計を直しているのではない。
誰かの時間を、もう一度動かしているのだ。"
— 山田 サンプル / 三代目 / FROM THE ATELIER NOTE, 2026